断熱等級6とは?最新の省エネ基準と住宅性能の向上について

こんにちは、山梨県で注文住宅を手掛けるハウジングモチヅキです。
近年、住宅の省エネ性能向上が求められる中、2022年に新たに導入された「断熱等級6」が注目を集めています。
本記事では、断熱等級6の概要や基準、住宅の性能向上への影響について詳しく解説します。
断熱等級6とは?
断熱等級6は、2022年10月に国土交通省が新たに設けた住宅の省エネ性能に関する基準の一つです。
従来の最高等級であった「断熱等級4(省エネ基準)」を超える高い断熱性能が求められるもので、省エネ性の高い住宅が認定されます。

※南アルプス市は5地域になります。
断熱等級6の基準
断熱等級6では、住宅の外皮性能(外壁・屋根・床・窓などの断熱性能)を向上させることで、冷暖房負荷を大幅に軽減することが求められます。
具体的な基準は地域ごとに異なり、UA値(外皮平均熱貫流率)によって定められています。
地域区分 | 対象地域 | UA値(W/m²K) |
---|---|---|
1・2 | 北海道などの寒冷地 | 0.28以下 |
3 | 東北地方など | 0.38以下 |
4 | 関東・中部・関西の一部 | 0.46以下 |
5・6 | 九州・四国・沖縄など | 0.46以下 |
UA値が小さいほど断熱性能が高いことを意味します。この基準は各地域の気候条件に合わせて設定されています。
山梨県は主に地域区分4に該当し、UA値0.46以下が基準となります。
断熱等級6のメリット
光熱費の削減
断熱性能が向上することで、冷暖房にかかるエネルギー消費量が抑えられ、光熱費の削減につながります。
例えば、断熱等級4の住宅と比べ、断熱等級6の住宅では暖冷房の一次エネルギー消費量を約30%削減できるとされています。

毎月の光熱費が抑えられるのは大きなメリット!長期的に考えれば、家計にやさしい住まいになります。
室内の快適性向上
高い断熱性能により、冬場の底冷えや夏場の熱こもりを防ぎ、年間を通じて安定した室温を維持できます。これにより、快適な居住環境が実現します。

健康リスクの低減
断熱性能が向上することで、室内の温度差が少なくなり、ヒートショックのリスクを軽減できます。
特に高齢者や小さな子どもがいる家庭にとって、安全で快適な住環境を提供します。
資産価値の向上
将来的に省エネ基準の引き上げが予想される中で、高い断熱性能を持つ住宅は市場価値が維持されやすく、資産価値の向上が期待できます。

断熱等級6の住宅を建てる際のポイント
高性能な断熱材の選定
住宅の断熱性能を向上させるには、適切な断熱材を選ぶことが重要です。
- 吹付けウレタンフォーム
- グラスウール
- セルロースファイバー
高性能な窓の採用
開口部は熱の出入りが最も多い部分であり、断熱性能を高めるためには窓の性能向上が不可欠です。
- Low-E複層ガラス
- 樹脂サッシ
気密性の確保
断熱性能を最大限に発揮するためには、施工時の隙間処理や適切な換気計画が重要です。気密性を高めることで、室内の空気環境が改善されます。

断熱材、窓、気密性の3つがポイント!バランスよく組み合わせることが重要です。
断熱等級6の住宅とZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の関係
**ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)**とは、年間のエネルギー消費量を実質ゼロにする住宅のことです。断熱等級6以上の住宅は、ZEH基準を満たすための重要な要素となります。
ZEH基準のポイント
- 高断熱性能
- 高効率な設備機器の導入
- 再生可能エネルギーの活用
断熱等級6を満たす住宅は、ZEH住宅へのステップとしても最適です。
まとめ
断熱等級6は、従来の省エネ基準を大きく上回る高い断熱性能を持つ住宅の基準です。
これにより、光熱費の削減、快適性の向上、健康リスクの低減など、多くのメリットが得られます。
また、ZEH基準との親和性も高く、長期的な住宅価値の向上にもつながります。
これから家を建てる方やリフォームを検討している方は、断熱等級6を意識した住まいづくりを考えてみてはいかがでしょうか。
環境負荷を減らしながら、より快適で持続可能な住まいを実現できます。